年が明けて早1週間以上が過ぎた。
毎年クリスマスを過ぎた辺りから急に年が過ぎるのが名残惜しく感じられ、最後に何かしておこうかと考えるも大掃除ぐらいしか思い浮かばず、そんなこんなで大晦日を迎える。
来年こそは良い年にしようなどと考えながら紅白を観て過ごすのだが、近年の紅白は幅広い年齢層ウケを狙った結果かつての大御所が減ってしまった。自分はべつに世代でもないので大御所に特になんという思い入れもないのだけど、今にして思えば彼らの歌と演出は大晦日の気分を盛り立てるのに一役買っていたのではないかと思う。大御所を減らすのは最初の頃は良い改革だと感じていたが、今頃になってなんだか少し懐かしくなってきた。
その後は決まってゆく年くる年を見て年を越す。紅白よりもむしろこの番組の方が楽しみだ。静かな雰囲気の中、日本各地の神社仏閣の様子を伝える毎年似たような内容だが、何故だか見入ってしまう。
元旦は目覚めるといつもより清々しい気分がする。普段と違うことと言えば朝お雑煮を食べ、テレビを点ければ正月特番がやっていることぐらいなのだが。
外に出れば町は普段より静かな反面、神社や寺には多くの参拝者が押し寄せている。有名な所では拝殿に辿り着くまで数時間はかかりそうな列ができている。以前はあんなに並んでまで皆運気を上げたいのか、その時間を別のことに使った方が有意義なのではないかと思っていたが、最近は並んでいるその時間もきっと楽しいのだろうと考えるようになった。自分はその並んでいる人たちの熱気を列の外から感じに行くのが好きだ。
12月31日と1月1日で何か大きく変わるかと言えば当然大きく変わることはない。しかし、普段と違う空気感を感じるのは人々が毎年同じことをするからだと思う。朝にはお雑煮を食べ、テレビを点ければ毎年同じ番組が放送され、人々は初詣に行き、凧を揚げ、福袋を買いに行ったりもするだろうか。
人々が作り出す新年という空気感に自分もすっかり飲まれ、引き締まった気持ちの中、今年こそはと大きな目標を立てる。しかし、1週間もすれば普段の日常が戻ってきてしばらくすれば新年の誓いもどこへやら、多くの時間を無為に過ごし気がつけば年末を迎えるのが常なのだが、今年の年末こそは目標を達成した充実感と共に年を越したいものである。
コメント